【ブログ】二期会「三部作」終演!
お久しぶりです。今僕は日本海の上で演奏しています。
オペラ「三部作」が終演後、すぐに新潟-小樽間の船の上での演奏旅行に入りました。
なかなか電波がつながらず、ようやく更新ができました。
(船の上の色黒テナー)
今年のビッグイベント、東京二期会オペラ劇場「三部作」が終演いたしました。
イタリアの作曲家ジャコモ・プッチーニが最後に完成させたオペラ『三部作』、演目は「外套」「修道女アンジェリカ」「ジャンニ・スキッキ」。今回私は「外套」から恋人役、「ジャンニスキッキ」からリヌッチョ役をいただきました。
今年の夏の全てを捧げたといっても過言ではない大規模なオペラプロダクションでした。昨年の8月に受けたオーディションから一年間。合格の知らせを聞いたときは、とても嬉しかったですが、それから一年間緊張しっぱなしでした(笑)
今回のプロダクションは、会場は新国立劇場。指揮者はメトロポリタン歌劇場で「三部作」を振ってデビュー予定の世界的指揮者ベルドラン・ド・ビリーMaestro、そして演出家はダミアーノ・ミキエレット氏。
正直、身に余るどころか「前川はリヌッチョ役、ちゃんとやれるのか?」いろんな人から心配されてたことでしょう。まだまだ経験不足の僕にとっては、大きな舞台でした。
しかし、今回素晴らしい共演者・スタッフさんに恵まれ、また沢山のアドバイスをいただきました。東京二期会のオペラは素晴らしいチームワークの上に成り立っているなぁといつも参加させいただく度に思うのですが、今回本当にそれを感じました。
「東京二期会の近年のオペラの中でも最高の一つ」(なんかボジョレーヌォーヴォの評価みたいですがw)と各所で絶賛いただいたプロダクション。でも、ここまで若い力を結集して作り上げたオペラ、なにより全ての人たちが公演の成功へ向かって頑張ってきたからこそ、その評価をいただけたのかもしれません。
今回二期会のオペラに、アンダースタディ、カバーキャストも含めると、9プロダクション目となりました。かなり大きな役をいただきましたが、まだまだやりたい役がいっぱいあります。次のオーディションに向けて、また沢山勉強して練習するぞー!とやる気に燃えております!
普段オペラを見ない友人達。ご来場ありがとう!
チームアルチーナより郷家さんと島田君。
チーム平山門下。つむじ、使ってますか?笑
チームアルチーナより、副指揮根本さんとかじたまちゃん。
コレペティ天日さんと、齋藤そのこちゃん。
国立音大の尊敬する大先輩、ルイージ役の芹澤さん。今回、とある箇所で高い音を出すか、それとも楽譜通りにするか、マエストロと何度か相談をして、結果音を下げて楽譜通りに演奏することにしました。芹澤先輩が「あの決断はテノールなら、とても勇気のいることだったね。でも下げたことで音楽的に本当に優れたものになったし、その決断は正しかったと思う」と褒めて下さいました。
音楽家として、先を走っている尊敬できる方々がたくさんいて、私は幸せな環境にいると実感しました。
ご来場の皆様に感謝を、プロダクションに関わった全ての人に感謝を、プッチーニに感謝を!
2018.09.19